マンガ作品研究

受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
  児専 通年 2・3 2 竹内 長武

授業の主題(テーマ)
手塚治虫マンガの現代的意義

授業の目標(講義概要)
手塚治虫は、戦後のストーリー・マンガの基礎を作ったと言われる。藤子不二雄、石森章太郎など、数多くのマンガ家に影響を与えた。本講義では、その膨大な作品を、いくつかの視点から読み解く。一般にヒューマニズムのマンガ家、反戦のマンガ家などと称賛される手塚のマンガには、もうひとつの顔がある。本来は芸術家の資質をもちながらも、大衆文化の世界で生活せざるを得なかった苦悩の姿である。そのような側面を読み解いていくことにしたい。手塚マンガの多様性を理解していただければと思う。

授業計画
第1回 手塚治虫の生い立ちと作品、および授業のねらい
第2回 手塚治虫の創作の様子
第3回 手塚マンガの科学性
第4回 物語の素養としての神話
第5回 「鉄腕アトム」のテーマ
第6回 「鉄腕アトム」のロボット像
第7回 アニメ「鉄腕アトム」の比較
第8回 手塚マンガのなかの鳥人
第9回 手塚マンガのなかの人魚
第10回 表層の美学 1
第11回 表層の美学 2
第12回 母親像の検討
第13回 女性像の検討
第14回 分身の発想
第15回 分身テーマの作品群
第16回 手塚治虫と虫
第17回 「人間昆虫記」論
第18回 手塚治虫とアニメ
第19回 戦争と手塚
第20回 戦後史への視点
第21回 トキワ荘の仲間たち
第22回 手塚治虫の映画的手法
第23回 同一化技法
第24回 手塚治虫マンガの現代的意義
第25回 参考文献紹介

評価方法
出席とレポートによる総合評価。

テキスト書名 編・著者名 出版社 価格
手塚治虫論 竹内オサム著 平凡社 1,860円

備考