中国文学講義UB

受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
  日専 後期 2・3 2 西堀 智子

授業の主題(テーマ)
琉球の漢詩・漢文と中国

授業の目標(講義概要)
沖縄の文化は、その地理的位置や歴史的経緯から、外からの様々な影響を受けて成り立っている。長い交流の歴史を持つ中国大陸からは、特に大きな影響を受けたが、琉球漢詩・漢文はその中から生まれたのである。琉球王朝時代に中国に渡った王府の進貢使節や留学生たちは、漢詩・漢文をたしなみ自らも作詩・作文したが、これらが多く残されている。この授業ではこれらを読みながら、琉球の歴史や文化についても述べる。

授業計画
 「琉球漢詩」は、琉球王国時代の琉球の詩人たちが漢語によって作った詩のこと
である。琉球王国時代とは1879年の「琉球処分」以前、琉球王国が一つの独立王国
としての体裁を持っていた時代のことである・・・ここで「えっ、沖縄って独立国
だったの? 昔から日本の一部じゃなかったの?」とか「琉球処分って何?」「な
ぜ沖縄の人が漢詩・漢文を書くの?」などという疑問を持つ人もいるだろう。近ご
ろは沖縄を舞台にしたドラマが流行ったり、ゴーヤーやシークワーサーなどの沖縄
の食物が注目されたりしているが、実は我々は現在日本の一県である沖縄のことを
あまり知らない。
 この授業では、代表的な琉球漢詩や漢文を読みながら、中国と関わり深い琉球・
沖縄の歴史や文化を学習する。授業参加者の質問を重視し、それによって臨機応変
に授業を構成していく予定なので、積極的な参加を期待している。
 以下のような人物の漢詩・漢文を扱う予定である。
○程順則(ていじゅんそく)
○蔡温(さいおん)
○蔡肇功(さいちょうこう)
○蔡文薄(さいぶんぷ)
○蔡鐸(さいたく)
○毛世輝(もうせいき)
○楊徳仁(ようとくじん)
○蔡大鼎(さいだいてい)
○呉継志(ごけいし)その他

評価方法
平常の出席状況と期末試験の成績により総合的に評価する。

テキスト書名 編・著者名 出版社 価格
使用しない。      

備考
毎回、講義ノート形式のプリントを配布する。参考文献については、授業中に随時指示する。