中国文学講義TB

受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
  日専 後期 1・2 2 西堀 智子

授業の主題(テーマ)
中国の年中行事と文学

授業の目標(講義概要)
我々日本人が行う大晦日や元旦の行事も上巳(桃の節句)も、もとはといえば中国から伝来したものである。その事実は意外に知られておらず、日本古来のものであると信じている人も多い。この授業では中国の年中行事のいくつかを取り上げ、それらを解説した文献を読みながら、それぞれの行事が本来持つ意味を考える。またその歴史的変遷や日本が受容した内容との違いなども検討してみたい。

授業計画
 年中行事とは、一年を周期として日々繰り返される単調な生活にリズムや活力を与
えるものである。そして一年という生活の周期は、穀物のみのりの周期である。
つまり、社会の基盤が農耕にあった長い歴史の中で、年中行事は農耕生活のリズム
を整えるために生まれ、受け継がれてきたと考えられる。
 中国の年中行事は、同じ農耕が社会の基盤となっている日本にも伝えられ、日本の
文化に大きな影響を与えた。けれどもそのうちのいくつかは、中国ではたいへん重
要な節句であったにもかかわらず、日本では定着しなかったのである。それはどの
ような理由によるものだったのだろうか。
 この授業では日本に定着した行事、定着しなかった行事のどちらも扱う。後期は以
下のような年中行事を解説する予定であるが、授業参加者の希望も聞きながら臨機
応変に対応していきたい。
○冬至節
○竃の祭
○除夜(大晦日と追儺)
○正月(元旦・人日の節句・立春)
○二月二日
○上巳の節句
○清明祭

評価方法
平常の出席状況と期末試験の成績により総合的に評価する。

テキスト書名 編・著者名 出版社 価格
使用しない。      

備考
毎回、講義ノート形式のプリントを配布する。参考文献については、授業中に随時指示する。