サル学

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
12214   教養 前期 1・2・3・4 2 中道 正之

授業の主題(テーマ)
霊長類の行動発達と社会行動を理解し、人間の行動を考える。

授業の目標(講義概要)
世界には約200種のサル類が生息している。そのサルと人を合わせて表現する言葉が「霊長類」である。霊長類のほとんどの種は、集団を作り、その中で生活をしている。原始的なサルの原猿類から人に最も近縁の類人猿であるチンパンジーやゴリラまでの子どもの成長・発達や母性行動、社会行動、さらに老化についての理解を目指す。サル類と人との類似点、相違点を考え、われわれ自身の一層の理解を目指す。

授業計画
さまざまな姿かたちをしたサルたちの子育て、子ザルの成長・発達、社会行動をビデオやスライドで紹介しながら、適宜、人間の行動発達や社会行動についても紹介する。主に、以下のトピックを授業の中で取り扱う予定である。

●サル入門
●霊長類の赤ん坊の能力
●子ザルにとって母ザルはどんな存在か?
●出産
●子ザルの初期発達と母子関係
●母の子育てと子の行動スタイル
●柔軟な子育て
●母から離れたときの子の反応
●遊びとは何か?
●ニホンザルの社会とゴリラの社会
●オスとメスの行動発達の違い
●サルの「知恵」と幼児の「知恵」
●社会の中で暮らすこととは?
●老化とは?
●老いたサルの社会的役割

評価方法
レポートあるいは試験のどちらかを実施する。また、授業中に、質問に対する解答や意見を記述してもらう(必ずしも毎時間ではない)。これを評価に加える。

テキスト
 

備考
参考図書:中道正之 著 『ニホンザルの母と子』 福村出版(1999)
     杉山幸丸 著 『進化しすぎた日本人』 中公新書クラレ(2005)
     和 秀雄 著 『オスとメスと男と女』 寺子屋新書
     フランス・ドゥ・ヴァール 著 『あなたのなかのサル』 早川書房(2005)
積極的な姿勢で、授業に臨むことを強く求める。