児童文学特殊講義T

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
531701   児童文学専攻 通年   4 鵜野 祐介

授業の主題(テーマ)
伝承児童文学研究の諸相

授業の目標(講義概要)
伝承児童文学の主要分野である子守唄と民間説話について、研究を進めていく上での理論仮説と方法論、そしてその成果を中心に概観する。前期は子守唄を、後期は民間説話を講ずる。

授業計画
前期:「スコットランドと日本の伝承子守唄の比較研究」
   プロローグ (第1回) 
   第1章 子守唄の定義と分類 (第2−3回) 
   第2章 妖精子守唄のコスモロジー (第4−6回)
   第3章 非−母親子守唄の社会的背景 (第7−9回)
   第4章 歴史の記憶装置としての子守唄 (第10−12回)
   第5章 子守唄の継承と再生に向けて (第13−15回)

後期:「昔話研究の歴史−理論と方法−」
   第1回 オリエンテーション 
   第2回 前史 
   第3回 グリム兄弟の二つの仮説
   第4回 インド起源説と原始的心性説 
   第5回 フィンランド学派(歴史地理的方法)
   第6回 歴史的再構成法           
   第7回 機能論的アプローチ 
   第8回 構造論(形態学)的アプローチ
   第9回 精神分析的アプローチ
   第10回 歴史的変容研究(イデオロギー論的アプローチ)  
   第11回 日本の昔話研究史(1)柳田国男、佐々木喜善
   第12回 日本の昔話研究史(2)関敬吾、石田英一郎
   第13回 日本の昔話研究史(3)稲田浩二、小澤俊夫
   第14回 伝承文学研究の諸相(常光 徹、松谷みよ子、阿部謹也)
   第15回 筆記試験

  *前期の授業は学部向け「伝承児童文学講義」と同一のものである。


評価方法
出席+レポート

テキスト
(後期使用)『世界昔話ハンドブック』稲田浩二編者代表 三省堂 1,900円+税

備考