森の生態学

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
241151   生活環境学科 後期 2・3・4 2 天保 好博

授業の主題(テーマ)
森に生きる様々な生物集団の特徴と環境との関係を知り、森林生態系のしくみを理解する。

授業の目標(講義概要)
「森が分かる」という感じが分かりますか?例えばローマ字の羅列にしか見えなかった英文が、単語や文法の勉強によって意味が分かるようになった、という感じに近いでしょうか。葉っぱの種類や生き物相互の働きといった「目の付けどころ」を知ることで、緑のカーテンの模様のように見えていた森の生き物たちが、別々に活動を始めます。講義では「樹木の今の生活」を学んでから、森の過去および未来について考察します。

授業計画
1)樹木ウォッチング −葉っぱの見分け方−
 ・樹木の器官のはなし

2)葉っぱはいつ開いて、いつ落ちるのか?
 ・生物季節学、落葉、紅葉 の話

3)葉っぱの生活
 ・物質生産という見方
 ・熱帯雨林の植物の生活 −林冠調査法の進歩−
 ・生物の相互作用 −植物と植物、森林と動物−

4)落ちた葉っぱはどうなるのか?
 ・物質循環という見方
 ・「森のはたらき」は実は土が主役 −土壌動物と菌類の活躍−

5)森林の過去・現在・未来
 ・年輪から情報を読む方法
 ・森林の遷移と維持機構 −ギャップダイナミクスの視点−
 ・生物多様性の保全について
 ・私はスギの味方 −芦生の森の研究誌−

6)今、森林について何が問題か?−森林生態学の応用−
 ・動物との共生 −保全生態学入門−
・世界の森林問題 −亜寒帯針葉樹林の問題と砂漠化の問題−
 ・海と里と森を結ぶ“水”

評価方法
定期試験を中心に出席点や受講態度を加味する。

テキスト
 

備考