道徳教育の研究

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
170551   教職 前期 2 2 能登 宏之

授業の主題(テーマ)
現代日本における道徳教育の意義と問題

授業の目標(講義概要)
いじめに象徴されるような学校教育の荒廃にあって、今日ほど人間教育の必要性が痛感された時代はない。では、現代の日本において、人間教育はどのような理念・制度の下で行われているのだろうか。それはどのような歴史的経過をたどって今日に至ったのであろうか。それは世界的視野からすれば、どのように位置付けられるのだろうか。さらに、それはどのように改善されるべきなのであろうか。本講は以上のような視点から、現代日本の道徳教育を考え直していく。

授業計画
序 「道徳教育の研究」において学ぶものは何か

第1章 世界各国の道徳教育 ――その体系的分類――
  第1節 特設主義道徳教育
    1.「宗教科」特設による人間教育
    2.「道徳科」特設による人間教育
      補足 日本における道徳教育の歴史
    3.「宗教科」「道徳科」併設による人間教育
  第2節 全面主義道徳教育

第2章 学校教育全般における道徳教育と道徳の時間における道徳教育
  第1節 学校教育全般における道徳教育
      補足 学習指導要領の制定・改訂と新指導要領の特徴
    1.各教科における道徳教育
    2.特別活動における道徳教育
    3.総合的な学習の時間における道徳教育
    4.以上の領域以外の時間における道徳教育
  第2節 道徳の時間における道徳教育
    1.道徳科特設の理由
    2.道徳の時間の特質

第3章 「道徳の授業」の展開方法
  第1節 「道徳の授業」の授業案
  第2節 「道徳の授業」の具体的展開

評価方法
期末試験による。講義の全般にわたって幅広くその内容的理解を問う。出席状況も参考にする。

テキスト
編・著者名:佐野安仁・荒木紀幸編 書名:改訂版 道徳教育の視点 出版社:晃洋書房 価格:2,700円

備考
教育を受ける側からすれば、日本の学校教育に人間的成長への配慮があるとは考えにくいであろう。学校教育が人間的成長という観点からもつ意味を受講生と共に批判的に考えていきたい。