| 外国児童文学講義(露語圏) | 
| 授業コード | 受講区分 | 学科 | 授業期間 | 履修年次 | 単位 | 担当者 | 
| 134801 | 児童文学科 | 前期 | 3・4 | 2 | 田中 泰子 | 
| 授業の主題(テーマ) | 
| ロシア児童文学の特徴と魅力 | 
| 授業の目標(講義概要) | 
| ロシア児童文学が欧米や日本のものとどのように異なっているかに重点をおきながら、6つのテーマ別(1.民族の根っこ=口承文芸、2.社会的弱者の痛みを共有、3.「子ども達には人類文化遺産の最高のものを!」、4.真実による教育、5.ロシア的な動物文学、6.響きの重視)に考え、そこから日本の児童文学・文化にとってプラスになるものを汲み取っていく。 | 
| 授業計画 | 
| (1)   ロシア児童文学の大きな特徴を掴むために、アンデルセンのアニメ「しっかり者の錫の兵隊さん」を見て、アンデルセンの原作     との相違を見出す。 (2〜9) 民族の根っこ。フォークロアを大切にする。―ロシア昔話「おおきなかぶ」、ウクライナ昔話「てぶくろ」の2つのヴァリエー ション、「せむしの小うま」、「イワンのばか」、「森は生きている」他。 (10〜11) 弱者の痛みを共有する19世紀文学 ―「ムムー」(ツルゲーネフ)、「デカブリストの妻」(ネクラーソフ)、「ワーニカ」、 「眠い」、「ワーニカ」(チェーホフ)他。 (12〜17)「ロシアの未来である子ども達には人類最高の文化を」―ゴーリキイ、チュコーフスキイ、マルシャークの作品と活動。1920〜30 年代の雑誌やイラスト。チャールスカヤ症候群。 (18〜19 ) 真実による教育 ―L.トルストイとB.ジトコーフ作品の分析。 (20−21) ロシアの動物文学 ―V.ビアンキ。 (22〜23) 響きの文化を大切にする。――トクマコーヴァの作品、ノルシュテインのアニメ。 (24) 質疑応答とロシア絵本のイラストレーション展、アニメの上映。 | 
| 評価方法 | 
| レポートの提出を2度もとめて、その平均点で評価する(テストは行なわない)。レポートのテーマは、授業中に指定する。 | 
| テキスト | 
| @ 翻訳集「アグネブーシカ」4号、児童雑誌「ハリネズミ」創刊号(1928)−「カスチョールの会」発行 800円 A 「アグネブーシカ」1号 B.ジトコーフ作品集ー「カスチョールの会」500円 B 「カスチョール」24号 20年代の児童文学をめぐる年表 「カスチョールの会」 1000円 | 
| 備考 | 
| テキストは最初の授業時に渡します。 |