マスコミュニケーション論A |
授業コード | 受講区分 | 学科 | 授業期間 | 履修年次 | 単位 | 担当者 |
104601 | 教養 | 後期 | 1・2・3・4 | 2 | 福西 淳 |
授業の主題(テーマ) |
マスコミ報道と人権―報道の自由と人権尊重のバランス |
授業の目標(講義概要) |
報道の自由と人権擁護とのバランスをどう保つか、という社会的に注目度の高いテーマに焦点をあてる。元ジャーナリストが講じる。毎回、別項目の“完結編”。マスメディアとわれわれの日常世界とのかかわりの中で起きる法的問題(例えば、少年犯罪事件の扱い方、事件関係者の報道上の扱い、報道協定問題、名誉棄損、プライヴァシーの侵害など)の解説と考察を主な内容とする。必然的に、法律関連事項や今日的なテーマにも触れる。併せて、必要に応じて、その時々に関連する時事問題、国際情勢の解説なども行う。 |
授業計画 |
1 はじめに―海外取材と現地の報道の自由について、新聞記者体験に基づいて講じる 2 報道の自由と憲法上の解釈 ― 憲法21条と公共の福祉 (同12条、13条、米国連邦憲法の制約要件等にも触れる) 3 少年犯罪と報道のあり方 ― 少年法61条と 新聞協会の取り扱い方針 4 事件関係者の報道上の扱い方、冤(えん)罪―松本サリン事件等 5 誘拐事件報道のあり方 ― 報道協定を中心として― 6 マスコミ報道と差別語、差別表現 7 名誉棄損(1) ― 名誉棄損の定義、刑法230条、230条の2 の解説等 8 名誉棄損(2) ― 真実証明と免責条項等 9 名誉棄損(3) ― 名誉棄損の成立要件等 10 プライヴァシーの侵害(1) ― プライヴァシー保護の法的根拠、集団的加熱取材の問題点 11 プライヴァシーの侵害(2) ―「宴のあと」裁判、「スタ−交歓図」事件と「月刊ペン」事件等 12 プライヴァシーの侵害(3) ― 肖像権と“みだりに公表されない権利”等 13 マスコミと性表現 ― 刑法175条、わいせつ文書、ポルノの取締り等 14 マスコミ報道と著作権 15 定期試験 |
評価方法 |
定期試験、出席状況、受講態度等による総合評価。授業に真面目に出席して、講義に傾注することが求められます。 |
テキスト |
市販テキストは使用しない。 担当者が、必要に応じて、資料プリントを配布する(配布はほぼ毎回)。 |
備考 |
この科目では、新聞を読むことが最良の参考書です。 |