教育本質論 |
授業コード | 受講区分 | 学科 | 授業期間 | 履修年次 | 単位 | 担当者 |
170101 | 教職 | 後期 | 1 | 2 | 隈元 泰弘 |
授業の主題(テーマ) |
教育と人間の「善さ」 |
授業の目標(講義概要) |
どのような教育がよい教育であるかという問題は、市井の議論の対象ともなるが、この問題は実は「善さ」とはそもそも何を意味するのか、そして人間の「善さ」はどのようにして発達するのか、というきわめて学問的な観点抜きには語りえないものである。本講は、この「善さ」の発達に関する新しい理論─アメリカの教育思想家コールバーグの理論─を解説し、さらにそれをさまざまな教育思想と比較・対照することによって、よい教育ということの本質的意味を考察する。 |
授業計画 |
第1章 コールバーグ理論の意義と特徴 第1節 相対主義克服の試みとしてのコールバーグ理論 第2節 コールバーグ理論の思想史的位置づけ 第2章 コールバーグ理論における人間の段階的発達の思想 第1節 コールバーグ理論に至る人間教育思想の歴史 第2節 善さの発達段階 第3章 コールバーグ理論に基づく教育 第1節 コールバーグ理論における知と行為の関連 第2節 ソクラテス的対話法とジャスト・コミュニティ 第4章 日本におけるコールバーグ理論の受容とその問題点 ――ディレンマ教材に基づく授業構成をめぐって―― |
評価方法 |
期末試験による。講義の全般にわたって幅広くその内容的理解を問う。出席状況確認のため、全期間中数回出席を取るが、出席自体を点数化することは一切しない。 |
テキスト |
編・著者名:佐野安仁・吉田謙二編 書名:コールバーグ理論の基底 出版社:世界思想社 価格:1,950円 |
備考 |
教育の本質を突き詰めて考え抜くことがねらいである。そのため、抽象度の高い論理的思考が要求される。できるだけわかりやすくするよう努めるが、受講生の側にも綿密な予習・復習、積極的な質問の意欲等が必要である。 |