日本児童文学前史基礎演習 |
授業コード | 受講区分 | 学科 | 授業期間 | 履修年次 | 単位 | 担当者 |
130351 | 児童文学科 | 後期 | 1 | 1 | 加藤 康子 |
授業の主題(テーマ) |
伊曽保物語から考える |
授業の目標(講義概要) |
子どもの読み物としても広く知られているイソップ寓話は、現代でも社会の中の人間関係や人の心理を考える上で示唆するところの多い作品である。日本では、近世初期にヨーロッパから伝えられ、伊曽保物語として翻訳され浸透してきた。『万治絵入本伊曽保物語』、『絵入教訓近道』などの古典時代の翻訳、近代以降の翻訳、子ども向きの再話などを読み比べる。また、話の中の事物やことばを掘り下げて調べる。これらの作業を通して、各話の描写や教訓について分析し、考察する。さらに、現代に通じる部分を考えてみる。また、子どもたちへの伝え方についても考えてみる。 |
授業計画 |
以下の項目にしたがって、受講者の口頭発表を中心にしながら授業を進める。 1.日本におけるイソップ寓話の展開 2.研究の方法 @講読「蟻と蝉の事」…比較からの考察、再話の工夫 A講読「鶴と狐との事」…比較からの考察、再話の工夫 B講読「中間と侍と、馬を争ふ事」…注釈からの考察、伝え方の工夫 3.口頭発表 4.再話の創作 5.レポートのまとめ方 |
評価方法 |
1.参加状況 2.提出物 3.口頭発表 4.レポート を総合して評価する。 |
テキスト |
岩波文庫『万治絵入本 伊曾保物語』 武藤禎夫校注 岩波書店 798円 |
備考 |