日本文学作品研究3

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
114401   日本文学科 通年 2・3 2 佐藤 真知子

授業の主題(テーマ)
古典の俳諧・旅と日本文学ー芭蕉を中心としてー

授業の目標(講義概要)
 十七音からなる俳句は短い詩であり、日本独自の文学形式を持ち、多くの作者層を取り込みながら発展してきた文化である。現代もなお生長する俳句は古くは俳諧と呼ばれた。俳諧は「滑稽」という意味を持ち、和歌や連歌などの既存の文学を受容しつつ、従来にない新しさを開拓した文学であり、芭蕉によってその価値が確立された。俳諧の歴史的変遷を踏まえて芭蕉を中心とする作品について理解を深める。

授業計画
 上記に掲げた授業の目標に沿って、前期は芭蕉を中心とする句を解釈し、後期は主に『奥の細道』に焦点を絞る。
【前期】   
項目/内容
1、はじめに/講義の内容、計画、評価方法 2、俳諧の歴史1/俳諧の字義および誕生と変遷 3、俳諧の歴史2/俳諧の確立と諸流派 4、俳諧とは/基本的事項(定型・季語・切れ字など) 5、俳句創作/作品理解の一段階としての創作 6、芭蕉/伝記的事項と人物像の把握 7、芭蕉/芭蕉の俳諧作品 8、芭蕉の門人/芭蕉の門人の俳諧作品 9、まとめ/解釈の実践と理論
【後期】   
項目/内容
1、はじめに/講義の内容、計画、評価方法 2、芭蕉の紀行文学/『奥の細道』以前 3、芭蕉の紀行文学/『奥の細道』の成立 4、俳人の旅/旅人芭蕉の誕生と終焉 5、俳句創作/作品理解の一段階としての創作 6、旅の句/芭蕉の旅の句について 7、句と文章/『奥の細道』解釈8、まとめ/旅と文学作品
(注記)*絵・写真などの視聴覚教材を取り入れて理解を深めたい。

評価方法
提出物と平常点(出席状況、授業態度などを含む)により総合的に評価する。
提出物は提出期限厳守である。

テキスト
『新版おくのほそ道』穎原退蔵・尾形 仂訳注 角川ソフィア文庫 667円

備考