学校臨床心理学特論

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
562201   心理臨床学専攻 前期   2 橋本 秀美

授業の主題(テーマ)
子ども達の学校、社会、家庭における不適応行動や心の問題は、複雑で多様化している。その心のケアや心理教育的援助は、重要な課題となっている。この授業では、学校心理臨床の実際について、その理論と方法を考える。

授業の目標(講義概要)
学校心理臨床場面での事例等を紹介しながら、教育現場でこれらの問題に適切に対応できるように、そのために必要なカウンセリングや臨床心理学及び学校心理学等の基礎知識や臨床技法を修得する。心理検査法(心理アセスメント)、心理面接(心理療法、カウンセリングなど)、地域援助(コミュニティ心理学)について、主に学校教育に焦点を当てて、その技法を具体的に解説する。さらには、演習を通して体験的に学習する。そうして、学校教育におけるカウンセリングや心理療法の役割や具体的事例についても検討しながら、演習・講義を展開したい。

授業計画
〔授業の内容及び計画〕
1.スクールカウンセリングの理論  
  @スクールカウンセリングの理念 Aカウンセリングの基礎理論 
2.スクールカウンセラー
  @スクールカウンセラーの機能と役割 A援助の視点(発達的視点から,病態的視点から) 
3.スクールカウンセリングの実際−事例に学ぶ問題の理解とかかわり−
  @不登校 Aいじめ B非行 C自閉症,学習障害など D情緒障害 E神経症、摂食障害、境界例 
  D精神発達遅滞 など
4.学校教育における心理アセスメント
  @発達検査と知能検査 A人格検査:質問紙法及び投影法 Bその他の心理アセスメント
5. 心理援助の方法
  @カウンセリング A心理療法:遊技療法・芸術療法(描画法、箱庭療法など) 
  Bグループエンカウンターなど
6.家庭・学校・地域の連携(コミュニティ心理学)
7. これからのスクールカウンセリング
  @学校教育相談 A学校コンサルテーション B校内のシステム化及び地域との連携

評価方法
平常点及び試験の結果等で総合的に判断します。

テキスト
学校の心理学 −教育への心理的支援− 塩見邦雄(編) ナカニシヤ出版
 参考文献については適宜指示します。

備考
演習を重視しますので、出席することが大切です。