社会福祉発達史T

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
150751   人間福祉学科 前期 2・3・4 2 田中 和男

授業の主題(テーマ)
近代(19世紀から20世紀初頭が中心)の社会福祉の形成・発達の歴史を理解する

授業の目標(講義概要)
現在、社会福祉は岐路に立っている。高度成長が終わり、経済の低成長と財政の悪化は、
社会福祉・社会保障の見直しを迫っている。この授業では、福祉の現状を理解する前提と
して、まず欧米での社会福祉の発達を概観する。さらに日本における社会福祉の形成の過
程を、背景にある政治、経済、国際関係を視野に入れながら検討していきたい。

授業計画
およそ次のような順序で講義形式の授業を行う。
1宗教と社会福祉(キリスト教、イスラム教、仏教)
2前近代ヨーロッパと日本の社会福祉
3イギリス救貧法の成立
4救貧法の変質ー自由放任と功利主義
519世紀の社会問題の深刻化
6救貧法改正運動ー新自由主義の改革
7ドイツ社会保険の形成ー飴と鞭の改革
8アメリカでの民間社会事業の発展ー金ぴかの時代の文明化の使命
9社会保障制度の発展ー連邦政府の役割の拡大
10日本近代の救貧制度ー恤救規則
11日本近代での社会問題の発見
12日露戦争前後の社会福祉ー感化救済事業
13民間社会福祉の先駆者たち
14近代社会の福祉
15小さい政府から大きな政府へ

評価方法
授業の内容に関して、レポートを提出してもらう。適時出席などを確認する。期末に全体
にわたる定期試験を実施する。それぞれ20-20-60%で評価する。

テキスト
菊池・室田ほか『日本社会福祉の歴史』ミネルヴァ書房、2003年刊、3200円
(前期・後期同じです)

備考
適時、資料も配布します。意見を聞く場合があるかもしれませんが、ご協力をお願いしま
す。