絵本論講義

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
135451   児童文学科 後期 3・4 2 正置 友子

授業の主題(テーマ)
イギリスの絵本の歴史 ―ヴィクトリア朝時代の絵本を中心に―

授業の目標(講義概要)
イギリスの絵本の歴史を、ヴィクトリア朝時代(ヴィクトリア女王在位1837−1901)を中心に学びます。この時代は、鉄の時代とも言われ、鉄道と印刷機械が時代を象徴しています。より多くの情報が複製され、より遠方へ、広範囲へと運ばれていきました。絵本もそのひとつです。ヴィクトリア時代の絵本は、職人の技と産業・経済が手を結んだ産物でもありました。授業では、現代絵本の源流をこの時代の絵本に探ります。

授業計画
1. イギリスにおける絵本の歴史
2. 絵本史におけるヴィクトリア時代の絵本の位置付け
3. ヴィクトリア時代:産業、経済、暮らしなど
4. ヴィクトリア時代の絵本:印刷技術、視覚表現など
5. 印刷技術:日本とイギリスの木版製作の違い
6. ヴィクトリア時代の絵本の変遷
7. チャップブックを見る
8. トーマス・ビュイックの作品を見る
9. チャールズ・ベネットの作品を見る
10. ウオルター・クレインの作品を見る
11. ランドルフ・コールデコットの作品を見る
12. アルファベット絵本を見る
13. ヴィクトリア時代の絵本の終焉と新しい時代の絵本の始まり
14. まとめ

評価方法
レポートの内容と授業への参加状況を総合して評価する。

テキスト
授業時にプリントを配布する。

備考
絵本を深く楽しむには、日頃から、美しいものを見て、目を豊かにしておく必要があります。絵本原画展はもちろんのこと、美術展にも足を運んで、本物の芸術を味わってください。なお、この「絵本論講義」の受講希望者は、「絵本作品研究」を先に受講してくださることを望みます。