日本児童文学演習TB

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
131151   児童文学科 後期 2 1 小野 由紀

授業の主題(テーマ)
近代日本の「少女小説」を読む。

授業の目標(講義概要)
明治に始まる「少女小説」は、大正期に吉屋信子『花物語』がその代表格となった後も、新しい作品が次々に生まれ、女の子の圧倒的な支持を得る。しかし、1960年代以降は少女漫画の台頭により衰退したとされてきた。近年では「コバルト文庫」など、少女漫画の影響を受けた作品群をも「少女小説」に含めて考える研究の動きが出てきている。また「少女」をテーマとするさまざまな論考が注目されており、今後の「少女小説」の研究への期待は大きい。「少女」を主人公とするこれらの作品には、その時代の彼女たちの思いや夢がうかがえ、時代を超えて共感できるだろう。研究の初歩的方法を学びながら、近代日本の「少女小説」の世界をたずね、「わたし」とよく似た「少女」をさがしてみよう。

授業計画
@近代日本の少女小説の概要を学びながら、研究の手順・ツールについて知る。
A興味を持った作家、作品を選び、各自の研究計画をたてる。
B各自の計画にそって、研究に必要な文献及び資料の調査を行う。
C調査に基づき、各自の考察を加え、口頭発表の資料・原稿を用意する。
D口頭発表の後、討論を行う。
E口頭発表の成果をいかし、各自でレポートにまとめる。
第1回 オリエンテーション「少女小説とは?」
第2回 概説 「近代日本にの少女小説」
第3回〜第4回 研究の進め方概説と発表準備 ―テーマ設定と具体的な研究手順―
第5回〜第14回 口頭発表と討議 
第15回 まとめ

評価方法
出席状況、受講態度、発表態度などとレポートによって総合的に評価する。

テキスト
プリント中心に行う。

備考
授業中にプリントを配布する。参考書は随時指示する。