*日本文学講義UB

授業コード 受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
115501   日本文学科 前期 2・3 2 大田 正紀

授業の主題(テーマ)
有島武郎の童話・芥川龍之介の童話

授業の目標(講義概要)
 白樺派を代表する作家である有島武郎は、「或る女」を書き上げたあと、晩年創作の退潮期を体験する。その時期、唯一といっていい作品は「一房の葡萄」をはじめとする童話・児童文学であった。武郎の生涯と思想を辿り、その作品世界を講読する。
 また夏目漱石の弟子のひとりである鈴木三重吉の慫慂によって児童文学に筆を染めた作家に芥川龍之介がいる。その懐疑的で内省的な現代文学作家が、柔らかな心で紡ぎ出した作品世界を味読・鑑賞したい。

授業計画
1 有島武郎の生涯と文学@
2 有島武郎の生涯と文学A
3 「燕と王子」
4 「一房の葡萄」
5 「碁石を呑だ八つちやん」「火事とポチ」
6 「溺れかけた兄妹」「僕の帽子の話」
7  芥川龍之介の生涯と文学
8 「蜘蛛の糸」
9 「杜子春」
10「魔術」「アグニの神」
11「白」
12 児童文学の時代
13 作品論の書き方

評価方法
小レポート。試験に代わるレポート。出席点を加味する。

テキスト
資料集を用意する
作品については全集・文庫本を問わない。各自で準備すること。

備考
授業では、担当を決め発表を行うので、事前に作品を読み小レポートを作成してください。一つのテーマを表現するために作家がどんなにことばや文体を磨き上げているかを、味わいた。