外国児童文学講義(露語圏)

受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
  児専 前期 3・4 2 田中 泰子

授業の主題(テーマ)
ロシアの青少年文学・文化論

授業の目標(講義概要)
イラスト、アニメを含めてロシアの青少年文化に触れてもらう。欧米のものとは異なる魅力がどこから来ているかを一緒に考えたい。半年講義ではとてもカヴァーできない、多民族国家の文学・文化について論ずるのは不可能とも言えるが、毎回問題点を示して、その答を見つけてもらう方法で授業に参加してもらう。できるだけ文学作品、アニメ、イラストの実物に触れてもらう。

授業計画
1. ロシアという国、その文化、文学の特徴。
2. ロシアのフォークロア「おおきなかぶ」の2つの邦訳をめぐって。
3. A.プーシキンの「金の魚」の諷刺性、民衆性。
4. P.エルショーフの「せむしの小馬」と1947年のアニメ「せむしの小馬」。
5. L.トルストイの「初等読本」の意義。
6. ロシアの少女小説作家 L.チャールスカヤとその作品紹介。
7. ソビエト期の児童文学、文化の指針を示したM.ゴーリキイ。
8. S.マルシャークとその作品「森は生きている」。
9. K.チュコーフスキイの「2才から5才まで」と「アイタタ先生」。
10.B.ジトコーフとその「真実による教育」、「勇敢さについて」。
11.D.パールムスの青少年用作品。
12.S.コズローフの2つの邦訳比較
13.S.コズローフ作品「霧の中のハリネズミ」とYu.ナルシュテインによる同名の
  アニメ。
14.ロシアの絵本、ロシアのイラストレーター

評価方法
8〜10題の問題から2題を選んで解答する試験で(各人の考えを述べてもらう)。

テキスト書名 編・著者名 出版社 価格
ハリネズミくんと森のともだち S.コズローフ 岩波書店 2,000円+税

備考
ロシアものは邦訳があっても絶版が多いので図書館などでできるだけ作品を読んでもらいたい。田中もできるだけ入手可能なものを紹介する。