日本文学作品研究2

受講区分 学科 授業期間 履修年次 単位 担当者
  日専 通年 2・3 2 三木 雅博

授業の主題(テーマ)
平安女性の歌集を読む:『伊勢集』を読む

授業の目標(講義概要)
伊勢(いせ)は平安時代を代表する女性歌人で、『古今集』では紀貫之(きのつらゆき)ら撰者の男性歌人たちと並ぶほどの高い評価を受けている。昨年に引き続き、彼女が遺(のこ)した歌集『伊勢集』冒頭の「伊勢日記」と呼ばれる部分を読みながら、伊勢が仕えた温子中宮との交情や、貴公子たちとの恋愛、温子の夫である宇多天皇にまで寵愛されて、その皇子を生むという数奇な運命をたどり、これらの人々との間に詠み交わされた和歌を鑑賞し、平安時代の和歌、特に贈答歌の持つゆたかな表現の世界に親しんでいく。

授業計画
導入:歌人伊勢と『伊勢集』についての概説
『伊勢集』の物語の展開−昨年度に読んできた部分についての説明を中心に
以下、物語の展開の順に、次のような内容を読み進めていく。
 〈好き者〉平仲(へいちゅう)とのやりとり
  宇多天皇の寵愛と皇子出産
  宇多天皇の出家
  皇子の夭折
  温子中宮との交情
 『古今集』に入れるための和歌を献上
  温子中宮との別れ

もし時間があれば、代表的な伊勢の名歌を読んで、その要所を解説していく。

評価方法
出席とレポートによる。出席とレポートの比率はおよそ6:4とする。レポートは前期と後期にそれぞれ授業内容に沿った課題を課す。

テキスト書名 編・著者名 出版社 価格
使用しない。適宜プリントを配布する      

備考